投稿日時 2017-01-11 16:21:30 投稿者 国家人民軍少将 このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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周囲は田畑ばかりの田舎の単線。思わず気が緩みかけるが、萩野指導機関士が後ろにいることを思いだし、気を引き締める。なかなかやりにくいと言うか、落ち着かない。 「そろそろ急坂だ。空転地蔵からの坂を登るにはこの辺から煽っていかないと、登れん。煽るぞ。」 萩野機関士はそういってボクの手ごと逆転機ハンドルを握る。そしてゆっくりとカットオフを大きくしてゆく。勢いドラフトが強まり、機関車は疾走する。あまり煽ると、苦労した助士時代をおもいおこす。 「ここで蒸気の使用を控えて登り損なうと、余計に蒸気が居る、心を鬼にして蒸気を使え。」 |
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